オフラインの場を豊かで特別なものにする
アロマやハーブのおもてなし
僕は普段、アロマやハーブ、手作り化粧品の材料などナチュラルライフに必要な商品を幅広く取り扱う「生活の木」でマーケティングをしています。仕事柄、どのような方がナチュラルライフに興味を持ってくださるかを意識して世の中に注目していますが、デジタルが発達するほど、アロマやハーブは老若男女から必要とされていくと感じています。
それは、アロマやハーブがすごくアナログなものだから。空間に精油(エッセンシャルオイル)などの本物の植物の香りが漂っているだけで和やかな雰囲気が生まれますし、集まった人とハーブティーを一緒に飲むと穏やかな気持ちを共有できます。アロマやハーブは、ひとりの時間を豊かにするものとしても十分価値がありますが、おもてなしという面でも、その魅力は大きい。デジタルが発達して人と人が対面することの価値が見直されていくほど、僕たちの日常に欠かせない存在になると考えています。
都心から自然あふれる土地へ。
住まいを移したことで実感した贅沢さ
生活の木はメディカルハーブガーデン「薬香草園®」というハーブガーデンを、埼玉県飯能市にもっています。飯能市は、池袋から電車で50分ほど、オフィスのある原宿からは1時間半ほどの場所にあります。初めて飯能駅に降り立った瞬間、東京との空気の違いを歴然と感じ、1時間半でこれほど環境が変わるのかと驚きました。もともとは通勤時間が短い方が仕事に集中できるからと、オフィスから30分程度の場所に住んでいましたが、結婚を機にこの飯能市に引越しました。
飯能市に移ってから、びっくりするほど日常のストレスが減りました。平日は早起きする必要がありますが、朝早くに自宅で育てているハーブに水をあげていると鳥のさえずりが聞こえ、風にのって木々の香りが届き、はっきりと季節を感じることができます。そして、休日には山を歩いて汗をかき、その汗を温泉で流す。育てたハーブを手料理に添え、夕方からは自宅でお酒を飲みながらゆったりと過ごす…。そういった日々の何気ない瞬間の積み重ねで、自分自身がどんどん健やかになっていく変化を感じています。
リトリートで無心になる。
ストレスからしっかり離れる大切な習慣
自宅にいるだけでも自然の豊かさを感じることはできますが、さらにリフレッシュしたい時には、近くの山や河原まで足を伸ばし、リトリートします。リトリート中は、日常から離れて無心になれる気持ちよさに浸ります。僕の場合は、木々のざわめきや鳥のさえずりなど自然の音に耳を澄ませること、土や風や植物など自然の香りを深く吸い込むことに集中するように意識しています。どんな仕事をするうえでもストレスが生じるのは当然だと思うので、定期的にそういったストレスから完全に離れる時間をもつことは、心身の健康上とても良いと思います。また、自然と触れ合うと意外と体を動かすので、食べものや飲みものが一層美味しく感じられるメリットもあります(笑)。
休日のリラックス感を高めることで
平日の仕事にも一層集中できるように
現代は、インターネットが発達し、地方でも仕事がしやすくなったといわれます。そのため、ゆくゆくは長野など、さらに色濃く自然が感じられる場所で生活してみたいと考えています。朝起きて、庭いじりをして、ゆっくりと食事をとり、仕事に集中する。そして、自然の恵みを最大限に取り入れて、できる限り薬に頼らずに心身の健康を保っていく。そんなライフスタイルが理想です。脳は、ストレスに敏感だとも聞きます。自然豊かな場所でリラックス感あふれる日常を送ることで、より一層、仕事のパフォーマンスをあげていきたいですね。
ハーブの自宅栽培は意外と簡単。
忙しい方にこそおすすめしたい
自然の中で暮らせたらいいけれど、いろいろな事情でそう簡単には引越せないという方も多いと思います。そんな方には自宅でハーブを育てるのがおすすめです。僕は今、カモミール、ミント、タイム、ローズマリーを育てています。ポイントは、育てやすいものを選ぶこと(笑)。やっぱり、枯れてしまうと悲しい気分になるので、あまり繊細ではないハーブがいいですね。
フレッシュハーブは当たり前ですが生きているので、旬の季節にはもりもりと成長し葉を茂らせます。旬の時期に摘んだハーブには、際立った香り高さと鮮やかな味わいがあり、からだに深くしみこむ感じがします。さらに僕はアロマやハーブと同じくらい、お酒を飲むことが好きで、つい飲み過ぎてしまうこともあります。そんな日は、寝る前にカモミールのハーブティーを飲みます。すると翌朝のコンディションが全然違います。
ナチュラルビューティスタイリスト検定を受け
自分だけでなく女性の状態にも敏感になれるように
ナチュラルビューティスタイリスト検定の学びを経たことで、自分だけでなく女性の体調や心身の変化に対する知識が深まったことが、とても良かったと思います。ホルモンバランスがどのようにからだに影響するのかを知ったことで「今は、そっと見守っておこう」「今は、がんばろうと声をかけてみよう」など、女性同僚やパートナーの状況を想像しながら、思いやりをもって接することができるようになりました。学校では勉強しないことだけれど、女性のホルモンバランスがどのようにからだに作用するか知識があるのとないのとでは、女性に対する心配りが段違いに変わると思います。こういった大切なことは、女性にはもちろん、男性にも広く学んで欲しいですね。